専門用語を使わないマーケティングのハナシ。Vol.3

 


専門用語を使わないマーケティングのハナシ。

その3「市場の混乱は新規開業のチャンス」の巻


文:伊豫田 竜二(ソロビズ主宰:中小企業診断士)

 

 

その3「市場の混乱は新規開業のチャンス」の巻

航空業界の相次ぐ破たんで、日本ではJALが会社更生法を申請し、アメリカでは大半の会社が連邦破産法の対象になりました。
その一方で、ローコストキャリア(以下、LCC)といわれる、格安航空会社が目覚ましく発展を遂げています。その勢いは、世界的にも指折りの高コストで知られる羽田空港へのアクセスも狙えるほどになっています。

これらLCCは、保有機体を絞り込み「短距離」「少人数」かつ「高頻度」の機体運用で大手航空会社の弱い部分から市場に入り込み、機内食有料、座席間隔・リクライニング幅の縮小、乗務員の削減といままでの航空市場の流れを逆に捉えた結果、不況という状況下に置かれている、お客様の嗜好に合致したサービスとなり好評を博す結果になりました。

一方、会社更生法を適用されたJALは、日本の航空業界を取り巻く体制に守られ、世界との競争に対する努力を怠りました。
お客様の嗜好の変化に対する対応を忘れ、作りすぎた日本の地方空港から受けた「搭乗率補償付き就航」などの甘い誘いに乗ったツケが世界的な燃料高騰で一気に噴き出てしまいました。

さて、不況、不況と世の中は暗いニュースが続くばかりですが、起業家にとっては大手企業の消耗戦が続いた後の、待ちに待った群雄割拠が始まります。
価格戦争で身動きがとれなくなった大手企業を尻目に、LCCのような斬新な商品やサービスなどで「新たな価値」を旗印にした企業にとっては、停滞した業界へ切り込む最大のチャンスです。

皆さんは、自分の飛び込もうとする業界や商圏の動向をちゃんと掴んでますか?
価格競争がはげしく長引いた状況で、差別化のヒントが見つかれば絶好のチャンスですよ。

例えば、飲食チェーンばかりが目立つ昼間のビジネス街ですが、毎日300円で牛丼・ハンバーガー・コンビニ弁当ばかり食べていては、身はなんとか持ちこたえても、何年も続けば精神的にも健康にも良いものではありません。
そこで、週に一度は手作りの「家庭の味」が500円で食べられるのであれば、「日常の中のちょっとした変化」を楽しむために、消費者は許容範囲の価格差なら毎日の食事や飲み物を少しだけ減らす努力をするものです。

先日、平塚駅前の商店街でこのようなコンセプトのお店を偶然見つけました。
間口は2階へ上がる階段だけの半間、店内は薄暗く若いOLには向きませんが、遅めのランチにも関わらず、客が並んでいました。
さらに全品トン汁付きで、ご飯・トン汁の大盛り無料、生卵、納豆に漬物まで、取り放題と大サービスの上、料理はおいしいと来たので大変満足でした。

また、面白いビジネス視点を見つけたら配信します。お楽しみに!

<参考>
※LCC=ローコストキャリア(Low Cost Carrier)格安航空会社
※搭乗率補償=ある一定の集客を下回った場合に自治体が補てんする制度

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